連休は全体的に好天に恵まれましたが、明けたら一転、雨ですね。
僕も雨の日はちょっと鬱々としてしまうタチですが、あんまり気分を引っ張られたくないなあといつも思います。
そういうときは雨の歌を聴いたりしてました。昔は携帯のiTunesに雨の歌のプレイリストを作って通勤中に聴いていました。
ただ僕の場合、ずっと音楽の仕事をしていて音楽を<情報>として大量に摂取してきたせいで<音楽を楽しむ感覚>にかなりのダメージが蓄積された気がするので、最近は意図的に<音楽を抜く>ようにしているんです。
そして自分の中の音楽の容量を減らすことで、中学生の時みたいな感覚でまた音楽を聴きたいなあ、というのが切実な願いなんです。無理なんでしょうけど(笑。でも、ちょっとでも近づけたい。
で、雨の日は雨の降る音に耳を傾けてみるようになりました。近くに木や植物があると特にいいですね。葉っぱに雨が落ちてくる音はけっこう落ち着きます。土砂降りはきついですけど。
ほんの5分でも雨の音にただただ耳を傾けるだけで少し気分転換になる気がします。
音楽を抜いている、とか言いながら、雨の音に耳を傾ける、なんていうとすぐに歌が浮かんできてしまいます。これはもうしょうがないのでしょう。
それは、カスケーズの「悲しき雨音(Rhythm of the Rain)」。1962年リリースですから、僕ですら生まれてなかった時のヒット曲なんですが、僕が洋楽を聴き出した頃も雨の歌の代表曲としてしょっちゅうラジオで耳にしたものです。
Listen to the rhythm of the falling rain
Telling me just what a fool I've been
I wish that it would go and let me cry in vain
And let me be alone again
”降りしきる雨のリズムに耳をすますと
僕がなんて馬鹿だったのか教えてくれる
雨が過ぎ去って
僕をただ空しく泣かせてくれることを願ってるんだ
また一人にしてくれることを"
雨の音を聴きながら、自分がバカだったなんて思い知らされたりしたら、いっそう鬱々としてしまいそうですが、、。
とにかく、切ない失恋の歌ですね。でも、この曲を作ったメンバーのジョン・ガモーによると、この曲の歌詞はアメリカ海軍の工作船"ジェイソンAR-8"でサンディエゴから日本(佐世保)に向かう途中の見張り番の時に激しく雨の降る太平洋を見つめて思いついたのだそうです。
意外な気もしますが、きびしい兵役の任務中だったからこそ、長い見張りの時間帯の中でふと叶わなかった恋や、遠く離れた好きな人を心に思い浮かべることで、気持ちのバランスをとっていたのかもしれないなあ、などとも思います。