創作とか”自分らしい発信”をするためには、どんなものからでも本当に自分の好きなものをしっかり選り分けて吸い込める、心のフィルター力があるといいと僕は考えています。
そして、”フィルター力アップ”のためには、インプット。まずは、好奇心を持っていろんなものを吸収して、無意識に脳みそが自分の好き嫌いを選り分けてくれて、それによって”自分の個性、世界”が作られていくんじゃないかというのが僕の考察です。
いいインプットを常に吸収する、が第一段階。
しかし、創作や発信はアウトプット。アウトプット力を上げるにはどうしたらいいんでしょう?
ここでは音楽を作る人たちについて例をあげてみたいと思います。
歌謡曲を代表する作詞家、なかにし礼さんは、創作の前にクラシック(ブルックナー)を聴いて”自分を崇高にする”と語っていました。
キャロル・キングは作曲の前に、自分が影響を受けた曲、好きな曲をピアノで弾き語りながら、自分もそういうテンションに持っていくことがあるそうです。
矢沢永吉さんは具体的には忘れてしまいましたが、自己暗示にかけてテンションを高めていたように思います。
程度の差はあれ、アウトプットする前には何らかの”儀式”をやって、自分のスイッチを切り替えるということは有効そうです。
また、さだまさしさんは創作は自分の心に”釣り糸をたれる”ようなものだと語っていました。いろんなインプットが混在している”無意識”を相手に釣りをするということでしょう。
昔見たTV番組で、オフコースが煮詰まりながらも投げ出さず根気よく曲作りをしていく様子を見たことがあります。
僕はかなりの数の古今東西の名曲、ヒット曲の成り立ちを調べたことがありますが、名曲、ヒット曲はあっという間にできた曲というのが多いんです。それは単に簡単にできたということではなくて、その前にはスランプがあったり、他の曲の制作で苦労した後だったり、という”苦闘の期間”があることも多いです。
根気強くもがきながら創作し続けると、ある日突然ひらめくように名曲がぽこっと出来上がることがあるんですよね。
気ままにインプットをしながら、自分なりのスウィッチ切り替えのセレモニーを生活に組み入れながら、根気強くアウトプットし続ける、そういう感じでしょうか。まったく斬新なポイントはないのですが。。。
それから、これは僕の仮説ですが、自分がアウトプットしたものに自分が影響受けて、インプットになるというサイクルもあるような気がします。
桑田さんでも矢沢さんでも小田さんでも、個性のあるアーティストは、自分がアウトプットしたものが自分の中に再度取り込まれて、再利用、再生産されるシステムが出来上がっているんじゃないか、だから何歳になっても彼ららしいものを創作できているんじゃないかと、僕は思います。
と、ここまで僕の書いてきた”フィルター力”とは、あくまでも創作などで心を満たしたり、苦しみながらも確かな達成感のあるアウトプットをしたい人のため限定のものかもしれないですよね。
ただ、うさを晴らしたくて発信する人には面倒臭いだけですし、ビジネスや副業とかお金を稼ぐための発信だったら、もはやAIのフィルター力の方が圧倒的にすごくなっているような気がしますから。。。